日本酒選びのセオリー
Vol.4「相性の身近な具体例」

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今回は更につっこんだ7つの具体的な相性を提案いたします。

バランスなら濃醇タイプ、ウォッシュなら淡麗タイプ

素材そのものが持つ旨味が基本味になりますから、「バランス」でみるとアミノ酸の多い濃醇タイプ、「ウォッシュ」でみると淡麗タイプとあいます。タレで食べる場合は中口から甘口の日本酒と相性が良く、塩焼きの場合は辛口タイプが良いでしょう。

天つゆで食べるなら淡麗甘口。塩なら辛口で

天ぷらの場合は、脂っこさとの相性がポイントです。ただし、天つゆにつけて食べることも多いので、甘味も影響します。脂っこさを消す意味でさっぱりした淡麗タイプとあいます。天つゆにつけてたべる場合は、つゆに甘味があるので甘口タイプを。また、塩で食べる場合は塩辛みとのバランスですから、淡麗辛口タイプが好相性です。

しょうゆ味には辛口。淡白なネタには淡麗タイプを

ネタによって相性が変わるだけではなく、しょうゆ味も影響します。基本的にしょうゆの塩味には、辛口タイプの日本酒があいます。ただし、燗をすると辛口になるので、やや甘口でも相性が良くなります。ネタが、あっさりした淡白な味の場合には淡麗タイプがいいですね。また、ワサビをつけると魚の生臭味を消す効果があるので淡麗タイプの日本酒と好相性です。

濃醇タイプがダシに合う。淡麗タイプでウォッシュも

おでんは、まさにダシの味です。ダシにはネタの旨味が溶け込んでいます。旨味の強い料理には、バランスの点から濃醇タイプが合います。ただ、口中をさっぱりさせるウォッシュの点からは、途中で淡麗タイプに飲みかえても良いでしょう。

濃醇な甘口が最適。淡麗タイプへの飲みかえも

すき焼きはそのまま食べる場合と、卵をつける場合があります。卵をつけるとマイルドになりますが、それでも甘味と旨味が強い料理ですから、辛口との相性はあまり良くありません。甘辛では甘口タイプ、濃淡では濃醇タイプがいいでしょう。口の中を洗い流す意味では淡麗タイプとも良くあい、濃醇甘口タイプから、淡麗甘口タイプに飲みかえるといいと思います。

淡麗から濃醇タイプへ飲みかえる

中国料理といっても調理法・素材に幅がありますので、一概には相性は言いにくいものです。たとえば前菜のようにあっさりした料理の場合、刺し身と同じく淡麗タイプを。そしてあんかけのように甘味の強い料理には甘口タイプをというように、コースの進み具合によって淡麗タイプから濃醇タイプへと飲みかえたいものです。



お酒をおいしく飲むには、料理との相性を考えるのが一番だと思います。前回も言いましたが、料理との相性というものは奥が深く、自分の感性で楽しみ確認していただきたいものです。

  • Vol.3「具体的な相性の提案」
  • Vol.5「お客様からのご意見」

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