陸上養殖によって生み出された「お嬢サバ」をサバの専門家が「養殖サバNo.1」へと導きました 陸上養殖によって生み出された「お嬢サバ」をサバの専門家が「養殖サバNo.1」へと導きました

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鳥取県岩美町・網代漁港

更新日:2020/2/28

前篇では西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)と鳥取県栽培漁業センター(以下、鳥取県)が、完全養殖のサバの共同研究を始めたそれぞれの理由、生産現場の現状などをお伝えしました。
2015年に始まった共同研究から、およそ3年。ついに商品化に成功し、「お嬢サバ」と名付けられて2018年3月に初出荷されました。

「お嬢サバ」を市場に広めるのに尽力した、サバの専門家

この「お嬢サバ」を市場に広めるのに大きく尽力した人物が、右田孝宣さんです。右田さんはサバの加工食品の販売をはじめ、国内外で広くサバ料理専門店「SABAR」を展開する、「株式会社鯖や」の代表取締役社長。そんなサバの専門家に、このプロジェクトの中心人物のひとりである、JR西日本創造本部ビジネスプロデュースグループの石川裕章さんが「『お嬢サバ』をマーケットに届けることに、協力してもらえませんか」と相談を持ちかけます。それを受けて右田さんは、ふたつ返事で快諾しました。

株式会社鯖やの代表取締役社長、右田孝宣さん

「サバは日本人のDNAにすり込まれている魚です。なぜかというと、大衆魚だから。サバは今も昔も、おそらくこれからも、水揚げ高が日本でNo.1でしょう。そのサバにとっていちばんのネックは、寄生虫のアニサキスなんです。JR西日本さんから最初に『陸上養殖をすることでアニサキスが付きにくく、生でも食べられるサバができる。それを作っているのです』と聞かされて、『それはすごいとしか言いようがない。これ以上のコメントはないです』とお答えしました。陸上でサバを育てること自体が本当にすごいし、このサバの価値にも魅力を感じましたね」

右田さんたちの「鯖や」は、「お嬢サバ」のマーケティングとブランディングを請け負いました。自社の店舗で記者会見を開いたり、大阪駅でイベントを開催したりと、「お嬢サバ」を世に広めるための仕掛けを次々と打ち出します。

「いちばん最初は僕らの南森町のお店で、泳いでいるお嬢サバが食べられるようにして話題づくりをしました。PRのために記者会見を開くとメディアが20数社来られて、そのうちTV局は6つ。関西のキー局全局とNHKの全国にも出ましたし、新聞にもドンと出してもらったんです。

その次に3月8日を『サバの日』、お嬢サバの出荷祭として、大阪駅のアトリウム広場を貸し切り、寿司や弁当を販売するイベントを開きました。オープニングでは鏡割りをして、樽のなかにお嬢サバが泳いでいるなんてこともやりましたね。こちらのイベントも、反響は上々でした」

メディアが好反応を示すと、当然消費者の興味も高まります。メディアに取り上げられたあとや「サバの日」以降は、問い合わせの電話が鳴り止まなかったそうです。

「問い合わせの電話は、本当に多かったですよ。『お嬢サバはいつ、どこで食べられるんだ』と。当時、お嬢サバはプレミアムコースや、予約だけでしか食べられなかったこともあり、希少性が高くなり、より話題になったのだと思います」

サバを専門に手掛けてきた右田社長が、「お嬢サバ」の味を語る

サバの専門家は、「お嬢サバ」を口にした感想をこう語ります。

「すごくポテンシャルがあるサバだなと思いました。他の養殖のサバも食べますが、お嬢サバは他と比較してすごく洗練され、味がまとまっています。くどくなく、ほどよく脂が乗って甘味もあり、さらに生なのでコリコリとした食感も楽しめる。全体的に上品な味で、一般的にイメージされるサバっぽくないですね。臭みがホントにない。どちらかというと、食味的にはシマアジに若干似ているかな。シマアジをもっと美味しくした、旨味が濃い白身魚という感じ。完成度が高いと感じました」

毎年出荷時期に「SABAR」の店舗で、カルパッチョや握り寿司、刺し身など、主に生で食べる料理で提供されます。価格は姿造りが2,980円と、サバとしてはかなり高価です。

「お嬢サバ」の今後の課題とは

右田社長は「お嬢サバはすごくポテンシャルのあるサバ」と語る

「高い料亭なら当たり前かもしれませんが、そんな値段で今後もどれだけの人が食べるのか。ずっと高くは、売り続けられないと思います。全国で養殖のサバが乱立してきているなかで、『養殖サバなら、お嬢サバを食べよう』と評価される必要があります。そのためには、商品力とブランド力、競争力の3つが大事。お嬢サバは、商品力とブランド力はあると思います。だけど競争力がないんですよ、高いから。だからといって極端に安くする必要はないのですが、ある程度のところまで値段を落とす課題は残っています。」

生産の現場が考える、「お嬢サバ」の課題

価格の課題については、生産の現場も同じ考えを持っています。鳥取県岩美町の網代漁港内の陸上養殖センターで、センター長を務める吉村忠男さんはこう語ります。

「出荷量は約1万5000尾で、当初からほぼ横ばいです。現状は、広く浸透するだけの数ではありませんね。今後は出荷量を増やして、事業を拡大していきたい。ここの施設でまだまだ増やせるという見込みはありますが、解決すべき問題もあります。安定供給と出荷量の拡大は、今後の大きな課題だと捉えています」

「安定供給と出荷量の拡大は、今後の大きな課題」と吉村センター長

吉村さんは陸上養殖センターのクリアすべき現状と、将来への課題についても話してくれました。

「養殖は海上での漁業とは違って、天候などに左右されず、安定した水揚げ量を確保できるのが強み。ですが、現状は水温などいろんな問題があって、一定量が確保できない状況があります。それをいかに確保して、事業ベースに乗せるか。

そして陸上養殖は漁業権が発生しないので、水産業に縁のなかった私共のような鉄道業でも進出することができました。未熟な部分も多いので、事業をいかに継続して、技術的な部分を確立していくか。

これらも、将来へ向けての課題ですね」

「お嬢サバ」を、さらに魅力あるものに育てるために

「お嬢サバ」をさらに魅力あるものに育てるべく、右田さんも力添えを惜しみません。

「僕ら『鯖や』のチームとJR西日本さんのチームで、『チームお嬢サバ』を作っていこうという話があるなど、我々はより深い関係になっていこうとしています。僕らは最近、卵からの完全人工種苗(稚魚)が作れる施設を、自社のグループに入れました。そこで病気に強く、死なない種苗を育て、そこに僕らが持っているより強く、より早く、より太るノウハウを加えて供給していく。それを今年から、手掛けていきます。」

「お嬢サバは養殖サバのなかでは、トップブランドになっています。今のところ、マーケットに届ける出口戦略は上手くいっていますが、育てる環境や、サバをマーケットが求めている大きさにするまでに課題がある。出口はある程度できあがっているので、育てるほうの課題に着目しています」

「お嬢サバには、可能性がものすごくある」と右田社長

課題は残されている。だがその裏を返せば、可能性はまだまだある

現状で「お嬢サバ」にはまだ課題が残されているのは事実ですが、それは裏を返せば、まだ現状が完成形ではないということ。

「グルメサイトが選定した2018年の“今年の1皿”には、サバが選ばれています。そのときにサバの認知度ランキングも公開されて、お嬢サバは養殖サバのなかで、ぶっちぎりの1位でした。世の中では養殖のサバといえば、お嬢サバとなっているんです。養殖のサバでブランドを築き上げたのは、お嬢サバ。これからもずっと、先頭を走っていくと思います。養殖のサバが普及すればするほど、お嬢サバに注目が集まっていくでしょう。お嬢サバは今後も、さまざまに発展する可能性があると思います」

携わる人々の手間とこだわり、そして愛情が込められた「お嬢サバ」は、今年も出荷が期待されています。

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プレゼントの中身

[A] お嬢サバ缶3点セット(3名様)[A] お嬢サバ缶3点セット(3名様)
[B] 白鶴 サケパック まる (5名様)[B] 白鶴 サケパック まる (5名様)

応募期間

2020年2月28日(金)~2020年3月15日(日)

応募にあたって

白鶴酒造株式会社(以下「当社」といいます)が実施する「白鶴丸が行く 鳥取県岩美町・網代漁港篇」プレゼントキャンペーン(以下「本キャンペーン」といいます)への参加にあたっては、応募要項(以下「本要項」といいます)をお読みになり、内容に同意いただいたうえでご応募ください。
本キャンペーンにご応募いただいた場合は、本要項に同意されたものとみなします。

応募要項

キャンペーン概要

「鳥取県岩美町・網代漁港 漁港紹介篇/ブランド魚紹介篇」について、アンケートに答えてご応募ください。
抽選で合計8名様に「お嬢サバ サバパック3点セット」または「白鶴 サケパック まる 300ml×12本」をお送りします。

応募期間

2020年2月28日(金)~2020年3月15日(日)23:59

応募方法

応募フォームから、アンケートおよび必要事項をもれなく記入し、ご応募ください。

※本キャンペーンへの応募に関する通信料等は、お客様のご負担となります。

※複数回の応募はできません。

応募資格

本キャンペーンへご応募いただける方は、以下の条件を全て満たす方に限ります。

  1. 日本国内にお住まいの方
  2. 20歳以上の方

※当社社員および関係者は応募できません。

賞品内容
  • A.お嬢サバ サバパック3点セット(3名様)
  • B.白鶴 サケパック まる 300ml×12本(5名様)
抽選方法・当選発表
  • 本キャンペーンは、応募専用フォームよりご応募を受付けています。電子メール、Faxからのご応募は受付けておりません。
  • 本キャンペーンにおける当選はお1人様1回までとさせていただきます。
  • スタッフが厳正な抽選の上、ご当選者様を決定いたします。
  • 当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
賞品発送
  • 賞品の発送は3月下旬~4月頃を予定しております。ただし、諸事情により、賞品の発送が遅れる場合があります。
  • 賞品のお届け先は、日本国内のご住所に限ります。
  • 賞品のお届け先は、当選者ご本人のご住所のみとさせていただきます。
応募無効

以下のいずれかに該当するときは、応募が無効になり、当選が取り消される場合があります。

  1. 応募時にご入力いただいた情報に誤りや不足がある場合など、応募内容に不備がある場合
  2. 応募資格を満たされていない場合
  3. 本要項への違反または不正行為があった場合
  4. 応募専用フォームよりご入力いただいたお名前・お電話番号・ご住所・メールアドレスに誤りもしくは入力漏れがございました場合は当選を取り消させていただく場合があります。
  5. ご住所・転居先が不明もしくは長期不在などの理由により、賞品をお届けできない場合、または一定期間内に賞品を受け取られない場合
注意事項
  • システムメンテナンスの不具合またはネットワークの混雑などにより、キャンペーンサイトから応募ができない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
  • 賞品の交換および換金には応じかねます。
  • 本キャンペーンの内容(賞品・期間等)または本要項を予告なく変更する場合があります。変更があった場合は、白鶴まるのブランドサイトにてお知らせします。
個人情報の取扱い
  • 本キャンペーンのご応募にあたりご入力いただいたお客様の情報は、本キャンペーンの抽選および賞品の発送等の目的のために利用させていただきます。また、個人を特定しない統計情報として、商品開発、販促などのほか、お客様サービス向上のために利用させていただきます。
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プライバシーポリシー

URL:http://www.hakutsuru.co.jp/privacy/

問い合わせ先

本キャンペーンに関する問い合わせ先は以下のとおりです。
白鶴酒造株式会社 お客様相談室
http://www.hakutsuru.co.jp/customer/

※応募受付状況や抽選結果に関するお問い合わせにはお答えしかねますので、あらかじめご了承ください。

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今回訪れた漁港へのアクセス

鳥取県岩美町・網代漁港
住所
〒681-0073 鳥取県岩美郡岩美町大谷 2182-484(網代漁港内)
URL
お嬢サバ https://www.westjr.co.jp/life/profish/ojou-saba.html
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