vol.02

世代間で語り合う
白鶴酒造の社風

世代間で語り合う白鶴酒造の社風
世代間で語り合う白鶴酒造の社風

第一線で活躍する20代~40代のエースたちはいま、白鶴酒造をどのように見ているのか。今回の座談会では世代の垣根を越えて、それぞれが感じている本音をお届けします。

Member

  • 稲木 邦仁

    大阪支社神戸支店
    主任

    稲木 邦仁

    2010年入社

  • 金子 奈都子

    マーケティング本部
    課長代理

    金子 奈都子

    2006年入社

  • 下司 友仁香

    研究室

    下司 友仁香

    2018年入社

  • 中川 翔太

    海外事業部
    副主任

    中川 翔太

    2015年入社

  • 山内 隆寛

    経営企画室
    課長

    山内 隆寛

    2000年入社

時代で変わるもの、変わらないもの

  • 山内
  • 山内:私が入社した2000年頃は、特に営業や製造現場は体育会系で、縦社会の印象が結構ありました。その点、私が当時所属していた研究室は、上下も横も結構“ゆるい”関係性でしたね。
  • 稲木
  • 稲木:営業はいまでも上下関係の厳しさはありますが、オン・オフのメリハリはとてもあると思います。入社当初、金沢支店へ配属された時は、業務計画や目標には厳しい指導もありましたが、家族と離れて単身で暮らしていた私を、プライベートでは皆さん親身になって気遣ってくださいました。
  • 中川
  • 中川:私も入社して2~3年の間は、“THE昭和の営業”という方々に色々ご指導いただきましたが、その後の働き方改革で、年々働きやすい環境に変わっていった実感があります。ただ、基本的に国内営業は縦社会という印象がいまでもありますね。
  • 下司
  • 下司:私は入社から2年間、本店三号工場で酒造りに従事していましたが、当時は女性社員が徐々に増えてきていたこともあり、とても働きやすい雰囲気でした。上司や先輩も昔ながらの人情味あふれる方が多く、皆で助け合う姿勢が印象的でした。
  • 金子
  • 金子:一言でいうと「真面目な会社」ですね。商品の品質は担保しながら、間違いない酒造りにとても真摯に向き合っています。ただ、裏を返すと保守的な面もあり、新しいことにはなかなか一歩踏み出せないところもあると思います。
  • 山内
  • 山内:確かに職人気質で真面目な人が多いので、打ち解けるためにも必要なのが“飲みニケーション”。近年はコロナ禍で機会も減りましたが、同じ部署はもちろん、本社棟や工場など他部署の人たちと飲む機会は多いです。いざ仕事の話になった時、お互い親身になって相談にのれる関係性を築いておくためにも、とても大事なことです。
  • 稲木
  • 稲木:本社には色々な部署が入っていますが、営業の多くは支社で働いているので、他部署の方々と接する機会はほとんどありません。私は労働組合で役員を務めている関係で、定期的に本社に来て、他部署の方々とも会って飲みにも行けます。とても良い刺激になりますし、営業職にもそういう場を作れたらいいんですけどね。
  • 金子
  • 金子:私は本社勤務が長いので他部署との交流もありますが、出産やコロナ禍でお酒を飲む機会自体はめっきり減ってしまいました。でも、中川さんとは隣の部署でよくお話しもしますし、マーケティング本部では商品開発を担当しているので、情報交換は会議などでも積極的に行うように心掛けています。
  • 下司
  • 下司:私は昨年研究室へ異動したばかりで、コロナ禍で飲みに行けていませんが、工場勤務の時代は、工場内の仲間や生産関係の方々とも、お酒を飲む機会が結構ありました。人との繋がりを大切にする雰囲気は、この会社の特徴的なところだと思います。
時代で変わるもの、変わらないもの

時間休とフレックス制度の導入

時間休とフレックス制度の導入
  • 金子
  • 金子:2年前から導入された時間単位有休(以下時間休)は、1時間単位で有給休暇が取れる制度で、フルタイム勤務なら年間最大40時間取得可能です。これまでの有休は半日か一日での申請でしたが、いまは出社や終業時間を少しだけ調整することができるので、保育所のお迎えや、介護などにも使えますし、かなりこのメリットは大きいですよね。
  • 稲木
  • 稲木:私も先日、子供が入院した際に、上の子の保育園のお迎えをしなければならず、約2週間毎日1時間早く終業させてもらいました。半日休むと仕事の負担も増えますが、時間休のお陰で非常に助かりましたし、上司も大変協力的でした。
  • 下司
  • 下司:子育て世代以外にとっても有難い制度で、病院にも行きやすくなりましたし、純粋に有休なので、好きなイベントに行けたりするのも嬉しいです。フレックス制度を使っても良いのですが、時間休の方が、より気持ち的にも楽ですね。
  • 稲木
  • 稲木:以前はフレックス制度も研究職だけでしたが、2年前から営業職でも認められました。11~14時のコアタイム以外は各自で調整も可能で、1カ月の就業時間を守るシステムです。営業は深夜までの接待もあるので、翌朝ゆっくり出社できる環境は、プライベートや家族との時間も確保でき、健康面でも充実した生活が送れています。当社は遅刻には厳しいので、以前は二日酔いや睡眠不足でも這ってでも出勤していましたから、いまはかなり助かっています(笑)。

仕事と育児は両立の時代へ

  • 中川
  • 中川:フレックスや父親の育休などは、世間の流れと同時期に当社でも取り入れ始めましたし、ここ10年ほどで制度や体制は大きく変わりました。育休は国が定めるよりも充実した制度になっていて、2021年度で女性は平均約10カ月、男性は平均約1カ月半取得しています。
  • 金子
  • 金子:実際に育休制度を活用される方も、どんどん増えていますね。私が結婚や出産をする際、夫は離れて暮らしていましたが、一人でも仕事と子育ての両立ができました。制度だけでなく上司や同僚の理解もあり、とても協力的な環境は有難かったです。
  • 下司
  • 下司:研究室でも男女問わず、育休をしっかり取られる方が多いです。私はまだ経験していませんが、とても育児をしやすい職場環境があることで、今後、子育てをしながら働くキャリアビジョンが描けることは、女性にとっては仕事のやりがいにも繋がります。
  • 稲木
  • 稲木:営業職の大阪支社でも、現在2名いらっしゃいます。育休明けの方は保育園の送り迎えもあるので、時短勤務が可能な業務内容に調整し、職場全体でいつでもフォローできる体制を作っています。他の清酒メーカーと比べても、その点は進んでいるように感じます。
  • 山内
  • 山内:私は当社のことを、「日本の平均」だと考えています。平均といいますがこの規模の会社からすると、福利厚生の見直しや新制度の導入も、割と早く取り入れている方だと思いますよ。
仕事と育児は両立の時代へ

キャリアを支える学びの環境

キャリアを支える学びの環境
  • 山内
  • 山内:私の時代は新入社員研修のほかに、研究室では工場で2週間、製造を手伝う現場研修がありました。その後も、英会話や発想力、特許、DX、通信教育など、様々な研修を受けてきました。
  • 下司
  • 下司:醸造に関しては、工場での実務経験に加え、丹波杜氏のノウハウを学ぶことができる酒造大学講座を聴講したり、醸造研究会にも参加したりしていました。研究室に配属されてからは、小仕込みや分析など主な実験方法の研修をはじめ、学会誌の回覧などでも研究開発について学んでいます。
  • 金子
  • 金子:私はこれまで、1カ月の新入社員研修と酒類知識習得研修、中堅社員研修や営業研修も受けました。こうした全社的な研修は、同世代の他部署の方々とも出会えますし、情報交換ができる場でもあるので、ぜひ活用して欲しいですね。
  • 稲木
  • 稲木:私は最近、日本ソムリエ協会が実施している「SAKE DIPLOMA」という日本酒の検定を取得しました。社でも推奨していて、事前のテイスティング講習なども社内で実施していますし、合格すれば受験料の一部も負担してくれます。社内研修では触れないような全国の酒米や日本酒市場の歴史など、深い知識も学べるので、博学なお客様とのコミュニケーションにも活かせています。
  • 中川
  • 中川:私は約2年前に海外事業部へ異動になり、英語に少し不安があったので、社外の英会話レッスンを受講しました。また、貿易関係の社外セミナーや講習を受けるなど、業務に必要な知識や学びに対しては、費用を含めてかなり柔軟にサポートしていただいています。

いま我々が求められること

  • 山内
  • 山内:社内制度や規程はとてもしっかりしてきましたが、一部の部署では運用が追い付いていないところもあると思います。働き方が変わるということは、仕事のやり方を変えなくてはいけません。業務を効率化するためのシステムやデジタルツールも取り入れながら、管理職の意識も含め、いまは全社的に業務改革を推進している過渡期だと考えています。
  • 金子
  • 金子:山内さんの仰る通り、ダイバーシティの実践はまだこれからです。育休や時間休などで身近な変化は感じていますが、妊娠・出産・育児のための休業で昇進に時間がかかってしまうことから、最近になってようやく管理職の女性比率が10%を超えてきました。これからの時代、介護に携わる人も増えてくるでしょうし、色々な角度から働き方や制度を考える必要があると思います。
  • 稲木
  • 稲木:営業をしていると消費者と接する機会も多く、特に私がいま所属する神戸支店は地元なので、消費者と触れ合えるイベントなどを通して、ブランド力の向上に繋がる活動をしていきたいです。また、これまで酒販店や量販店の情報は紙ベースで共有されていましたが、情報の蓄積と共有を迅速に行えるクラウドシステムを導入しました。この先50年、100年とより良い会社にするための布石として、このDXは推進し続けて欲しいですね。
  • 中川
  • 中川:すべての部署間での連携や情報交換をできる環境作りは、急務だと感じています。私たち海外事業部では各国に対して、白鶴酒造をゼロからブランディングしています。一つひとつのアプローチが非常に重要ないま、社内の様々な部署のスペシャリストたちから収集した正確な情報を、いち早く届けることが必須です。この課題は、ベースとなるITシステムを構築することで解消できるはずなので、然るべきルートで現在も訴えかけています。
  • 下司
  • 下司:世間では、白鶴酒造といえば「まる」のイメージが先行し、比較的安価な清酒だけを造るメーカーだと思われがちです。大切なこのブランドも守り続けながら、何か新しいジャンルでヒット作を造ることは、商品開発の研究者として私自身の大きな課題でもあります。また、中川さんもご指摘されているように、営業の方々が受け取っている国内外での消費者の声を、開発にも共有いただける場はぜひ欲しいですね。
いま我々が求められること

白鶴酒造を志す学生のみなさんへ

  • 下司
  • 下司:私は元々日本酒が好きなこと、そして人事の方の人柄に惹かれて当社に入社しました。良くも悪くも昭和気質なところはありますが、 社員は皆さんとても優しく、役員や幹部社員の方も気さくに声を掛けてくださいます。
    色々な世代の方々と一緒に楽しく働ける会社なので、人と接することが好きなタイプの人には向いていると思います。
  • 中川
  • 中川:私の入社理由も人柄の良さだったので、そこは安心して来て欲しいですね。
    アルコールメーカーならではかもしれませんが、大らかな雰囲気も魅力の一つです。
  • 稲木
  • 稲木:日本酒メーカーの中では社員数、営業数ともに当社はトップクラスだと思うので、やりたいことにチャレンジさせてくれる環境や寛容さはあると思います。
    国酒といわれる日本酒の分野で新しいことに挑戦してみたい人は、ぜひ当社を選んで欲しいですね。
  • 金子
  • 金子:日本の人口減少に伴い、今後私たちは日本酒以外の分野にも目を向けていく必要があり、マーケティングの分野でもこの課題に取り組んでいます。
    私は普段から清酒業界だけでなく異業種にもアンテナを張っていますが、色々な考えや意見を持っている若い人たちに入社していただき、ぜひお話を聞いてみたいです。
    自分の学びたいことを後押ししてくれる会社なので、好奇心旺盛な方に来ていただけたら嬉しいです。
  • 山内
  • 山内:とにかく、日本酒好きの学生さん集まれ! 私自身もそうですが、好きなものを仕事にできるのは、とても素敵なことだと思います。
    もちろん、お酒が飲めなくても、飲み会や皆でワイワイするのが好きであれば、とても仕事がしやすい環境だと思います。
白鶴酒造と考えるお酒のちょっと良い未来

vol.01

白鶴酒造と考えるお酒のちょっと良い未来

今回の座談会に参加したのは、営業・研究・製造の各部署から入社5年未満の若手社員たち。お酒の魅力や白鶴酒造で実現したい未来像について、熱く語り合いました。

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