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山田錦について

山田錦は日本の酒米の代表として、灘酒とともに育ってきた最良の酒米です。大正12年(1923年)に兵庫県立農業試験場で、山田穂を母とし、短稈渡船を父として人工交配を行って選抜された品種で、昭和11年(1936年)に山田錦と命名されました。その後、幾度か品種改良が行われましたが、現在もなお、酒米の王者として君臨しています。

山田錦は、米粒が大きく光沢のある心白米(米粒の中央部に円形あるいは楕円形の白色不透明部分のあるもの)であるため、はぜ込み(米粒の中心部に麹菌糸が繁殖していく程度)が良く、米を溶かす力の強い麹をつくるのに適しています。また、タンパク質の含有が少ないため、雑味が少なくなるという特長を持っています。山田錦を使用して造られた日本酒は香味が良く、きめの細かいまろやかさを持った、いわゆる”コク”のある味わいになると言われています。

日本一の 生産量と品質

兵庫県は山田錦の生産量No.1

気候、地形、土壌に恵まれた兵庫県で生まれ、酒米づくりへの情熱と誇りにあふれる生産者の手で育てられた山田錦。兵庫県は山田錦の生産量が全国生産量の5割強と、圧倒的な量を誇ります。

都道府県別 山田錦生産量 構成比
兵庫県 56%
(出典)農林水産省 令和4年産米の農産物検査結果

兵庫県産山田錦は品質も日本一

農産物検査において兵庫県産山田錦の上位等級(特上・特等)の比率は他県を大きく上回ります。

生産した山田錦のうち特上・特等の比率
兵庫県 62.3% 全国平均 39.6%
(出典)農林水産省 令和4年産米の農産物検査結果

上位等級(特上・特等)が 酒造りに優れている点

  • 農産物検査で上位等級になると、整粒の割合が高くなるため、精米時の砕米等が減少します。
  • 精米後の精米の粒ぞろいが良くなり、浸水時の吸水率が安定し、蒸米も安定します。
  • 安定した製麹が得られ、もろみでの溶解が安定し、発酵管理がしやすくなります。
  • 一般に、上位等級米は高品質な日本酒を安定して製造することに適しています。

兵庫県産山田錦が高品質な理由

山田錦の栽培地は全国各地に広がっていますが、
その中でも兵庫県産の山田錦は別格の品質であると評されています。
それは兵庫の自然条件が、山田錦の栽培に非常に適しているためです。

気候と地形

六甲山の北側の山間部に広がる山田錦の産地は絶好の気候条件を備えています。瀬戸内海式気候のため、温暖で日照時間が長く、降水量は少なめ。それでいて、六甲山系が暖かい空気を遮るので、登熟期の夜温は低く、日較差が10℃を超えるので、稲の実りが良くなります。

土壌

微粒の粘土質の土壌は水分や養分の保持力が高く、根が深くまで伸長できるため、作物の生育に適しています。また、リンやマグネシウムなどを豊富に含むので、粒張りが良く、心白が鮮明になるといわれています。

酒造りのこだわり

兵庫県産山田錦にしか出せない味わい

山田錦という米の名をそのまま冠したお酒『山田錦』。山田錦は麹がつくりやすく、米自体の味もしっかりと感じられることから、優れた酒造好適米としてさまざまな日本酒に使用されています。栽培地域も全国に広がる中、白鶴がこだわるのは品質が高く、全国屈指の生産地である兵庫県産です。白鶴の『山田錦』には、兵庫県産山田錦でしか出せないまろやかで奥行きのある味わいが凝縮されています。

六甲山系の伏流水、 丹波杜氏伝統の酒造り

最良の酒米は、酒造りに必要なミネラル分を多く含む六甲山系の伏流水、創業から脈々と受け継がれる丹波杜氏伝統の醸造技術と出会うことで、その特長が最大限に活かされます。白鶴の『山田錦』の味わいの特長のひとつである軽快な後口は、良質の水に恵まれた地の利を活かした灘本流の酒造りから生まれます。

商品一覧

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