洗米は、すべて手洗いで行います。 冷え切った冬の日にも、 十度前後の冷水に素手を入れ、 酒米に欠けや割れが起こらないよう、 細心の注意をはらいながら、 糠をやさしく洗い落としていきます。 次に六甲山の伏流水に秒単位で浸漬させ、 酒の味を大きく左右する吸水率を 理想的な状態へと導いていくのです。
そのために最新の分析技術によって、 可能な限り工程を数値化。 そこへ長年の経験に裏打ちされた、 当日の天気や湿度に合わせた微調整を、 掛け合わせることで、 精度を一段と高めています。 そしてその繊細なさじ加減を もっとも丁寧に行えるのが、 酒づくりを続けてきた人の手なのです。