一年をかけ、手間と時間を惜しむ事なく注ぎ、 ひたすらに上を目指してつくられる「天空」。
なかでも最後の工程である「搾り」において、 高く吊し上げた酒袋から、自然の重みで搾り取った 「袋吊り」は、格別な存在です。
醪の中に息づく美味しさを そのままに引き出すために、 一滴、一滴と自然にしたたり落ちるのを待つ。 その贅沢な時間には、 特別に澄んだ味わいが宿ります。
時を迎えた醪は酒袋に入れられ、 整然と吊るされます。 吊るすという過程には、 わざわざという形容詞を つける人も多くいます。
必要とされる人手と時間、 酒となる量の少なさを考えれば、 確かにそうかもしれません。
それでも白鶴は、袋吊りにこだわりました。 自然の重みとゆっくりとした時の経過を 享受することでしか生み出すことのできない、 特別な、澄んだ味わいを求めたからです。
一滴、一滴としたたる雫。 そこには、今年一年の成果と 二八〇年以上にわたりつづく 白鶴の酒づくりのこころが注がれています。