白鶴は清酒の副産物の新たな用途を発見!
牛にも地球環境にも優しい飼料「サケ炭(すみ)」へアップサイクル
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白鶴酒造は、これまで清酒製造での使用後は堆肥として利用されていた活性炭(※ 以後、処理後活性炭)を、新たに、牛にも地球環境にも優しい飼料「サケ炭(すみ)」としてアップサイクルします。
当社は、兵庫県内の飼料会社や畜産農家の協力のもと実証実験や研究を重ねた結果、処理後活性炭の給与が、その主成分である活性炭により子牛の腸の健康維持および牛の糞由来の悪臭を低減することが分かりました。
「サケ炭(すみ)」は当社から飼料会社に販売し、12月から畜産用の配合飼料として発売します。






開発経緯

炭はこれまでも畜産用の飼料として活用されていますが、当社は処理後活性炭には清酒由来の様々な栄養が含まれていることや、活性炭の体内の不要物の吸着効果に着目し、資源の有効活用を目的として取り組みを進めていました。兵庫県内の飼料会社や畜産農家の協力のもと実証実験や研究を重ねた結果、処理後活性炭の牛への給餌に様々な特性があることを見出し、兵庫県内の飼料会社と協力して飼料化に成功しました。

実証実験で明らかになった処理後活性炭の特長

①糞由来の悪臭を約9割低減する(*)
②子牛の腸の健康を維持する(*)
③清酒由来の粗タンパク質(牛の栄養源)を約20%含有する
(*)活性炭を給与することによる


期待できること

現状、主に堆肥として利用されていた処理後活性炭の用途が広がり、資源のアップサイクルにつながります。また、「サケ炭」は、子牛の腸の健康維持をサポートし子牛の健康的な成長を助ける(*)ことが期待されます。「サケ炭」は、一般的な活性炭に比べ安価なため、畜産農家の持続的な使用が可能です。糞由来の悪臭の低減(*)は、周辺の生活環境の保全(公害の防止)につながります。
(*)活性炭を給与することによる

今後について

今後も限りある資源の有効活用に取り組みます。サケ炭については、兵庫県内の研究機関と協力して研究を継続し、その有用性を広めていきたいと考えています。


■白鶴のCSR活動

環境への関心が高まり、企業の社会的な責任として「つくる責任 つかう責任」に、より積極的に取り組むことが求められています。自然や農産物の恩恵を受けて江戸時代から酒造りを続けてきた当社は、これまでも、水の保全、CO2排出量の削減、3R(リデュース、リユース、リサイクル)、農業事業などを進めてきましたが、今後も、持続可能な社会の実現のため自然環境と調和した事業を目指します。
詳細はこちら
 https://www.hakutsuru.co.jp/corporate/csr/index.html




 活性炭
活性炭とは、ヤシ殻や木材などの炭素物質を原料として高温で処理された微細孔を持つ炭素です。特定の物質を吸着除去する働きがあり、臭気や色素、不純物などの除去に使用されます。高度浄水処理をはじめとする水質改善や大気の環境浄化などにも使用されています。清酒製造においては、食品添加物規格の2倍厳しい醸造用資材規格適合品の活性炭がろ過処理法の一つとして使用されています。


【サケ炭を配合した飼料に関するお問い合わせ先】

株式会社 近藤榮一商店
〒669-3402兵庫県丹波市春日町新才115
TEL:0795-74-2063
ホームページ:https://kes-japan.com/

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