酒粕の粉末化による新たな用途開拓 酒粕の可能性を、より身近な食品へ
酒粕は日本酒の製造過程で得られる副産物であり、米・麹・酵母に由来する多様な栄養成分を含む伝統的な発酵食品です。粕汁や甘酒など、古くから食品として親しまれてきました。白鶴酒造では、酒粕そのものの機能性研究に加え、その価値を最大限に活かすことを目的として、健康食品・食品原料としての新たな用途開拓に取り組んできました。
1.酒粕の粉末加工
生の酒粕は水分を約40%、アルコール分を約10%含みます。熟成が進みやすいため、冷蔵・冷凍での保存が必要となります。また、固形物のため溶解や混合に手間もかかります。
そこで白鶴酒造では、これらの課題を解決し酒粕の用途を広げるため、酒粕の乾燥・粉末化に着目しました。酒粕を粉末化することで、次のようなメリットが得られます。
・保存性の向上
乾燥・粉末化により水分量が大幅に低減することで、冷蔵・冷凍ではなく常温での保存が可能になります。これにより、保管コストや物流負荷の低減につながります。
・計量や配合のしやすさ
粉末状のため、計量や配合が容易になり、食品加工現場における作業効率等が向上します。
・アルコール分の低減
乾燥工程でアルコールが揮発します。白鶴酒造では、最終製品のアルコール分は1%以下(食品規格)としており、活用の幅が広がります。
2.食品への応用
酒粕は米の未消化成分や酵母菌体、たんぱく質、アミノ酸、食物繊維などを含みます。当社の酒粕粉末のうち「バランスタイプ」は100gあたり37.3g、「低糖質髙たんぱく質タイプ」では60g以上のたんぱく質を含み、栄養価に特長があります。また、米および米麹を主原料とするため、グルテンフリーやアレルギー特定原材料等28品目不使用、プラントベースを訴求できる食品素材です。
このように酒粕粉末は、食品素材として加工しやすく、発酵由来の栄養素を手軽に摂取できることから、サプリメントや健康志向食品との親和性が高い素材です。
白鶴酒造では、自社製造の酒粕粉末と株式会社神鋼環境ソリューション開発の金色のユーグレナ®を組み合わせた機能性表示食品「白鶴酒造の酒粕ユーグレナ」を2024年11月に発売しました。このサプリメントは精神的・身体的な疲労感※1を軽減する機能が報告されている、食物繊維 β-グルカンの一種“パラミロン”を豊富に含む「ユーグレナ」と栄養の宝庫「酒粕」を配合しているため、毎日の栄養補給にぴったりです。
【機能性表示食品概要】
商品名:白鶴酒造の酒粕ユーグレナ
機能性関与成分:ユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン(β-1,3-グルカンとして)
届出番号:I819
届出表示:本商品にはユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン(β-1,3-グルカンとして)が含まれます。ユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン(β-1,3-グルカンとして)には、日常生活における一時的な精神的・身体的疲労感を軽減する機能があることが報告されています。
原材料:ユーグレナグラシリス末(国内製造)、酒粕粉末(国内製造)、還元麦芽糖水飴、金時ショウガ末/結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素、糊料(カルボキシメチルセルロースナトリウム)
酒粕粉末は、従来の酒粕が抱えていた保存性や取扱性の課題を解決し、高い栄養価と使いやすさを兼ね備えた新たな食品素材として、大きな可能性を有しています。白鶴酒造では、酒粕粉末の食品分野等への活用を進めており、今後は他企業とも連携しながら、その価値拡大と市場展開をさらに加速していくことを目指しています。