機械造りと手造りを
組み合わせた酒造り

伝統的な酒造技法と新たな技術
伝統的な酒造技法と新たな技術

最新の設備・技術を駆使した機械造りと、
受け継がれてきた伝統的な手造り。
それぞれの技術を磨き続けることで、
多様なお酒を醸しています。

理想の酒造りを目指して

データを駆使した再現性の高い機械造り

白鶴の酒造りでは、あらゆる工程においてさまざまなデータを取得・解析しています。
日本酒度やアルコール度数などはもちろんのこと、お酒の香味を構成する香気や酸なども成分レベルで分析を行っています。それら膨大なデータをもとに精緻なレベルで発酵を管理することで、「いつものおいしさ」を皆さまにお届けすることができます。

データを駆使した再現性の高い機械造り

機械を凌ぐ繊細な“人の五感”による手造り

白鶴は、創業から受け継がれてきた伝統的な手造りにもこだわりをもっています。
「天空」をはじめとする一部の商品では、すべての工程を手作業で行っています。人間の五感はとても繊細で、ときに分析機器を凌ぐほどの小さな差異を感じ取ることができるため、高品質な日本酒には手造りが最も適しています。

機械を凌ぐ繊細な“人の五感”による手造り

機械造りと手造りのちがい

製麹せいきく

製麹とは、日本酒の原料のひとつである「米麹(こめこうじ)」を造る工程のことです。米麹は「糖化」の役割を担う原料であり、お米のでんぷんを糖に変換する酵素を豊富に含んでいます。
日本酒造りの格言に「一麹、二酛、三造り」という言葉があるように、日本酒の品質を決める上で、製麹は最も重要な工程であると言われています。
具体的には、「麹菌」という微生物を、蒸したお米に生やし、酵素の生産を促していく作業です。

製麹

機械造りの製麹

自動製麹装置では、温度と湿度をコンピュータで制御することで麹菌の繁殖をコントロールします。24時間体制で自動管理するため、温度・湿度のバラツキが少なく、再現性の高い麹づくりが可能です。

機械造りの製麹

手造りの製麹

手造りでは、「室(むろ)」という高温・多湿の特別な部屋で、「麹蓋(こうじぶた)」と呼ばれる箱に小分けして麹づくりを行います。この手法は大量生産には不向きですが、小分けにすることによって麹菌の繁殖具合を非常に精緻にコントロールすることができるため、高いレベルで均質な米麹に仕上げることができます。

手造りの製麹

搾りしぼり

「搾り」とは、醪(もろみ)を濾して日本酒と酒粕に分離する工程のことで、「上槽(じょうそう)」「圧搾(あっさく)」ともいいます。必要以上の圧力をかけることなく、丁寧に、素早く搾ることで品質の良いお酒に仕上がります。

洗米

機械造りの搾り

白鶴では「薮田式圧搾機」という機械を用いてお酒を搾ります。圧搾機に醪を送り込んだ後、空気圧を利用して醪をお酒と酒粕に分離していきます。品質・作業性・歩留まりを高いレベルで両立できる優れた手法であり、現代の酒造りにおいては最もポピュラーな搾り方です。

機械造りの搾り

手造りの搾り

醪を酒袋に入れて吊るし、自然と滴り落ちていくお酒のみを集める「袋吊り」という方法を用いています。重力以外の圧力が一切かからないため、雑味がなく透明感のあるお酒になります。歩留まりは非常に悪いですが、お酒のおいしさを最大限に引き出せる搾り方といえます。

手造りの搾り
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